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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2007年02月の記事

アネモネ―風の花

アネモネは南ヨーロッパの地中海岸原産の花で、
種は風によって運ばれるため、野生では風通しのよい場所で開花します。
その名はギリシア語で「風」を意味する「アネモス(anemos)」に由来しています。
そのため英語での別名を「風の花(windflower)」といいます。


ウォーターハウス アドニスの目覚め


アネモネの咲く美しい花園に少年は横たわっています。

アネモネにちなんだ物語といえば美少年アドニスの物語が有名ですが、
ローマ神話にもアネモネの由来を伝える物語があります。

愛らしい花の精アネモネは花の女神フローラの侍女でしたが、
フローラの夫である西風ゼフュロスに興味をもたれてしまいます。
ゼフュロスに迫られ悩み苦しむお気に入りの侍女を
フローラはアネモネの花に変身させたというものです。
彼女のことをあきらめきれないゼフュロスは
春が来るたびにアネモネを花開かせようと、
西風で蕾をなでているといいます。

上の物語からも分かるように「アネモネ」と「風」は切っても切れない関係にあるようです。


ウォーターハウス Windflowers


私は最近までこの作品の邦題を知らなかったのですが、
確かに彼女はアネモネを摘んでいます。
そして早春の野原を吹く風の強さに戸惑っているようです。
この作品は特定の主題を描いたものではありませんが、
どことなくニンフ「アネモネ」を思わせます。

アネモネの花を描いた画家で忘れてはならないのがルドンです。
彼は晩年油彩やパステルで幻想的な花の絵を数多く描きましたが、
多くの作品にアネモネが描かれています。



ルドンの描く花は、実在する植物を描いているにもかかわらず
あくまでも彼自身の心の中で咲いている花を描いた作品のようです。
彼が表現しようとした美しい夢の世界に儚げなアネモネは欠かせないものだったのでしょう。

私がブログのタイトルを「Windflowers」にしたのは
単にウォーターハウスの「Windflowers」が好きだったからなのですが、
このタイトルの意味を知ってからますますブログ名に愛着がわきました。
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