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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2007年10月の記事

10月31日のさつき占い (BlogPet)

さつきが占ってあげるね。

今日は「一座運悪し」だよ。
彼女はマリアーノ・カンプルーピ一座のプリマバレリーナでしょう
一座運が悪いんだったら、ソロで踊るしかないね。
最近は全く踊っていないけど
「舞踊への招待」として踊り関係の絵ばっかり見ていたから
なんだか踊りたくなってきちゃったな。

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舞踊への招待~情熱の華 芸術の秋vol.9


マネ スペイン舞踊


1853年に皇帝ナポレオン3世が美貌のスペイン女性ウジェニー・ド・モンティーホと結婚したことから
この頃のフランスではスペイン趣味が大流行しました。
「カルメン」(小説・オペラ)は大ヒットし、
スペインの芸人や闘牛士の公演に多くの人が足を運びました。

上の作品はマドリードからパリへやってきたマリアーノ・カンプルーピ一座を描いたものです。
彼らはパリで二シーズンもの間公演を行い
マネやボードレールといった芸術家たちも彼らの踊りを見るために足しげく通いました。


マネ「ローラ・ド・ヴァランス」

彼女はマリアーノ・カンプルーピ一座のプリマバレリーナです。
マネは彼女をアトリエに招きモデルとしてこの作品を描きました。

スペイン舞踊といえばまず思い浮かぶのがフラメンコです。
歌・ギター・踊りで構成され、
手拍子や掛け声で場を盛り上げる現在のフラメンコの形が完成したのは
19世紀中期といわれています。

フラメンコでは本来歌(カンテ:Cante)が最も重要とされていますが、
現在「フラメンコ」といえばまず連想するのが
爪先や踵を踏み鳴らしてリズムをとり、
手の動きで様々な感情を表現する踊り(バイレ:Baile)です。

19世紀後半以降様々な画家がフラメンコダンサーの姿を描きました。

 

社交界の令夫人や愛らしい少女の姿を描いたサージェントの作品です。
左は一心不乱に踊る姿、
右は花形ダンサーとしての肖像といった感じです。



イタリア出身のボルディーニはマネの影響を強く受けた画家です。
ベル・エポックの紳士淑女の肖像を数多く描いたという点において
サージェントとも通ずるところがあります。
彼の躍動感ある筆致は踊る姿を描くにはうってつけのものといえます。



フラメンコを描いた作品は一般に暗い色調のものが多い中
明るい色彩と軽やかな動きが目を引きます。



この作品ではダンサーがカスタネットを手にしていることがよくわかります。
カスタネットは利き手に高音が出るものを、逆手に低音が出るものを持ちます。



こちらはロートレックの作品です。
フラメンコダンサーを題材にしても
「情熱的」とか「華麗」といった雰囲気ではなく
彼独自の世界を作り出しています。



19世紀スペインの画家による作品です。
彼女らはプロの舞踊家・音楽家というよりも
一般の人たちのように見受けられます。

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舞踊への招待~東方への憧れ 芸術の秋vol.8

今回はオリエンタルダンスを描いた作品をご紹介します。
ヨーロッパで発展した舞踊が
バレエの爪先立ちや跳躍といった振付に代表されるように
地上につながれた肉体からの離脱を求めているのに対し、
エジプトやトルコなどで発展した舞踊は
腰や肩を床に平行に動かすような
大地にしっかりと足をつけたものです。

19世紀の西欧の多くの芸術家は
東方の文明や風俗に好奇心を抱き、
それらをテーマに数多い芸術作品を生み出しました。



東方世界をテーマにした作品を数多く描いた画家ジェロームの作品です。
宴席で踊る踊り子の姿は、
西欧人がイメージする「東方」の官能的イメージの象徴といえます。





これらの作品で踊る女性の肌の露出の少ない衣裳や
くつろいだ雰囲気の室内などは
ジェロームの作品と比較すると、より実際の「東方世界」に近いものと思われます。

 

左はハレムの踊り子を官能的イメージで描いた作品。
右は実際の踊り子のイメージに近い作品です。

 

ルノワールも東方趣味の強い女性像を何点か描いています。
しかし彼が描くのはあくまでも東方風に装ったヨーロッパの女性です。

近年ではベリーダンスに代表されるオリエンタルダンスが
健康法としても注目されています。
豊かな肉体としなやかな動きのダンスはまさに女性的なものだと感じます。

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舞踊への招待~ロマンティック・バレエ 芸術の秋vol.7


「パ・ド・カトル」
左からカルロッタ・グリジ、マリー・タリオーニ、ルシール・グラン、ファニー・チェリート


「パ・ド・カトル」とは「四人の踊り」という意味ですが、
バレエの演目としては1845年にロンドンで初演されたものを指します。
当時のトップバレリーナ四人を一つの作品に共演させるために作られました。

ロマンティック・バレエは現在踊られているバレエの形式のもととなったもので
1830年代から60年代にかけて盛んでした。
ロマンティック・バレエにおいては
「ラ・シルフィード」「ジゼル」のような妖精や死霊が登場する幻想的な題材や、
「ラ・バヤデール」「海賊」のような異国が舞台のエキゾチックな題材が好まれました。

そしてロマンティック・バレエの担い手は
卓越した技術と美貌を併せ持つバレリーナたちでした。

  
左:「ラ・シルフィード」
中:「フローラとゼフュロス」
右:「ラ・バヤデール」

上の三点はロマンティック・バレエの第一人者マリー・タリオーニを描いたものです。
タリオーニはイタリア人振付師の父とスウェーデン人歌手の母の間に生まれました。
彼女の一族はダンサー、作曲家、女優などを輩出しています。
現在「バレエ」といえば、爪先立ちで踊る「ポワント」を連想しますが、
これを最初に行ったのがタリオーニであるといわれています。
妖精や死霊などこの世ならぬものを演じるために考え出した技法がポワントであるといえるでしょう。
タリオーニはロンドンやパリでも踊りましたが、
彼女が最も人気を博したのはサンクト・ペテルブルクであるといわれます。
当時ロシアでは「優美さの理想、舞踊の理想、演技の理想、それはタリオーニだ」と評されました。


「ジゼル」

イタリア出身のバレリーナ、カルロッタ・グリジによるものです。
グリジは1841年の「ジゼル」初演でジゼルを踊り、この成功で名声を得ました。



この絵はファニー・チェリートが踊る姿を描いています。


ファニー・エルスラー

エルスラーはタリオーニと並ぶロマンティック・バレエの代表的バレリーナですが、
妖精のような清純な踊りを得意としたタリオーニに対し、
エルスラーは情熱的・官能的な踊りで観客を魅了しました。
演技力ではエルスラーのほうが勝っていたとも言われます。

ヨーロッパ各地で絶賛されたロマンティック・バレエですが、
その隆盛はタリオーニ、エルスラーを初めとするバレリーナたちの魅力に負うものが大きかったことと、
芸術全般においてロマン主義が後退し自然主義が台頭したことによって
1870年代以降衰退していきました。
その後ロシアで現在に至るクラシック・バレエの形式が確立され、
20世紀に入ってからバレエ・リュスによって西欧へもたらされることとなります。

舞踊への招待~バレリーナ 芸術の秋vol.6

「芸術の秋」シリーズ、音楽の次は舞踊をお届けします。
私は学生時代「舞踊同好会」を作りたいといっていたくらいの踊り好きで、
今まで何度もブログでも舞踊に関する絵画作品を記事にしています。

今回は今まで取り上げることのなかった作品をご紹介して行きます。

バレリーナといえばドガの描いたものが有名ですが、
同時代他の画家たちもバレリーナを描いていました。

 

黒猫とバレリーナの組み合わせが素敵です。
左はリラックスした雰囲気、右はまるでアイドルのブロマイドのようです。



バーレッスンをするバレリーナです。
私の大学にはダンス室やリズム室があり、
そこには鏡やバーがあって密かにバーレッスンをしていました。
実は下宿の窓の手すりをバーに見立てていたのはここだけの話です。



バレエのレッスン風景です。
何気なく描かれていますが、彼女たちはポワント(つま先)で立っています。
一見優雅ですが実は相当な運動量だと思われます。


舞台に出る前、トゥシューズを整えているようです。
ちょっとしたしぐさですが、実に美しく描かれています。


舞台袖のバレリーナです。
彼女が身につけているチュチュは現在のクラシックチュチュよりも丈が長めです。


残念ながらモデルは誰か分からなかったのですが、
彼女はプリマバレリーナです。
堂々たる態度とファンからの花束がそれを物語っています。

当時パリを中心とした西欧では芸術としてのバレエは衰退し、
バレエを見に行くのは若く美しい女性が踊る姿を見るのが目的の裕福な男性が中心でした。
従って彼女たちバレリーナは「芸術家」というよりも
今で言えば「アイドル」のような扱いでした。

一方ロシアではバレエが高い芸術性を保ったまま継承されました。
ディアギレフ率いる「バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)」の登場は
愛らしい女性たちが可憐に踊るというパリのバレエ観を一変させるものだったのです。

舞踊についてはこちら
バレエ・リュスについてはこちらもあわせてご覧ください。

受験勉強 (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ 受験勉強
「受験勉強したことはありますか?いちばん頑張った科目は何ですか?」
高校入試と大学入試の時には受験勉強をしました。
高校の時には社会が得意だったので、社会中心、
大学の時には推薦入試で受験科目は世界史のみだったので、
世界史の勉強ばかりしていました。
年が明ける前に推薦で合格が決まったので、
高校三年生の1月2月はほとんど勉強していません。

 
ちなみに私が今まで生きてきた中で一番勉強したと思うのは
大学4年生のときです。
教育実習の教案作りには本当に頭を悩ませました。
そして卒業論文の追い込みのさなか大風邪をひいてしまい、
寝ていても苦しくて寝られないので
結局起きて卒論を書きつづけていました。
提出当日の未明に書き上げたのですが、
寝てしまって朝起きられなかったら困るので
朝までずっと起きていました。

サーカス (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ サーカス
「今日は「サーカスの日」です。サーカスを観たことはありますか?」
小学校1年か2年の頃パンダのウェイウェイ(だったと思う)の登場する
中国雑技団の松山公演を見に行きました。
母と私はパンダを楽しみにして見に行ったのですが、
演目の大半は人間の演技で、
パンダは最後にいくつかの演技をしただけでした。
それでも生パンダ(生茶パンダじゃなくて)を見ることができたのは
いい思い出になっています。

重奏(BlogPet)

きょうは譜面台重奏すればよかった?
でも、結婚した。

*このエントリは、ブログペットの「さつき」が書きました。

「少年コレクション」Open



先日より少しずつ工事していた「少年コレクション」がひとまず形になりました。

ブログのときに紹介した作品のほか、新たな作品も追加しています。
追々これからもコレクションに作品を加えていきたいと思います。

画像はフランス・ハルスの作品です。
跳びぬけて美少年ではありませんが、
生き生きとした表情が魅力的です。

猫近影

「芸術の秋」は一休みして、猫たちの最新スナップをお届けします。



父のベッドで熟睡しているさっちゃんです。
父は実にさっちゃんを可愛がっています。



金さんは父の椅子に座っています。
さっちゃんに喧嘩を売ることが多いのですが、
この時は一緒の部屋にいながらおとなしくしていました。
金さんはうちへ来たときよりもずいぶん顔が四角くなりました。