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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2008年01月の記事

ファム・ファタル 妖婦伝

誘惑は愛より崇高で
快楽は死より強烈である

『ファム・ファタル』巻頭より




ファム・ファタル 妖婦伝 イ・ミョンオク:著 樋口容子:訳

本年最初に購入した本です。
岡山の書店で見かけ、そのタイトルと表紙に惹きつけられて
即決で購入しました。
上の画像が表紙に用いられている ジョン・コリア『リリス』です。

著者は韓国の美術史研究家(女性)です。
韓国文学翻訳院が海外に韓国文学を知ってもらうための
翻訳支援事業のうちの1冊に選定されたのが『ファム・ファタル』です。
ファム・ファタルに関する書籍は欧米の研究家によるものが多いので、
韓国の女性の視点による「ファム・ファタル」像に興味を惹かれました。

世紀末の芸術家たちは快楽と苦痛、愛と死(エロスとタナトス)というテーマを表現するためにファム・ファタルを生み出しました。
彼女たちは致命的で絶対的な性的魅力によって男の魂を奪い、破滅に至らしめるのです。
『ファム・ファタル』ではそんな彼女たちの魅力(魔力?)を4つのテーマ別に紹介しています。

本の内容について詳しく紹介したかったのですが、
どうしても文章が長くなってしまいそうです。
今回は本の概略についての紹介にとどめ、
ファム・ファタルについては随時記事にしてみたいと思います。
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