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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2008年09月の記事

マリアナ―閉じ込められた女


ミレイ マリアナ 1850-51

先日のミレイ展出展作品の中で強く印象に残ったものの一つです。

全体に緑色で構成された空間にマリアナのドレスの青がアクセントとして
高い視覚効果をあげています。
ステンドグラスの美しさ、刺繍の様子や祭壇など
細かなところにまで気を配った描写など、
これまで画像で見て知っていた作品だったのですが、
実物を見てこれほど美しい作品だったのかと感慨を新たにしました。

「マリアナ」はシェイクスピアに基づいたテニスンの詩を題材にしたもので、
ミレイのほかにもロセッティやウォーターハウスも描いています。
手持ちの「テニスン詩集」所収の「マリアナ 濠をめぐらした屋敷のマリアナ」を
じっくりと読んでみたのですが、
彼女は「もうひとりのシャロットの女」であるという印象を受けました。
シャロットの女同様マリアナは「閉じ込められた女」ですが、
報われない愛に殉じ運命に逆らって死にいたるシャロットの女と
自らの運命を嘆き悲しむことしか出来ないマリアナは
全く対照的な存在と言えます。
そして19世紀においてはマリアナこそが多くの女性たちの姿を象徴するものだったのでしょう。

マリアナについては今後もっと詳しく取り上げてみたいと思っています。

かいわれ大根 (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ かいわれ大根
「今日はかいわれ大根の日だそうです。かいわれ大根と聞いて思い浮かぶ料理を教えて下さい。」
料理といえるほどのものではありませんが、
冷奴のトッピングやそのまま花かつおを振りかけて食べることを連想します。
 
わが家ではそのほかみょうがを冷奴にかけることもあります。
「みょうがを食べると忘れっぽくなる」などといわれますが、
時々その効き目が出ていることがあります(笑)

昭和の遺産

昨日のテレビの話で、「20世紀の遺産」ということを述べましたが、
わが家には20世紀どころか「昭和の遺産」も数多く眠っています。
(注:この「20世紀」は平成に入ってからの20世紀です)

現在住んでいる家はもともと父が生まれ育った家で、
20数年前に祖父が亡くなった後親子3人は越してきました。
(それまで現在の家から徒歩1分のところに住んでいた)
祖父の死は急だったため(当日の朝までピンピンしていました)
引越しのための準備もほとんど出来ず、
とにかく以前住んでいた家にあったものを全てまとめて持ってきて
適当に収めていくということしか出来なかったのです。
そのため冷蔵庫が2台、食器棚が作りつけのものをあわせると3個、テレビが5~6台など
普通の家ならたいてい1個ですむようなものが複数存在する家になりました。
洋服ダンス、和ダンスなども余分にあります。

家の中に入りきらなかったものは全て二階建ての倉庫に収め、
その後ほとんど倉庫の奥は整理していないため、
倉庫には昭和の遺産が山のようにあるかと思われます。
さらにその倉庫には祖父母の代の品物も多数残っています。
ただしお宝鑑定に出せるようなものは全然ないのが残念です。

以前襖の張替えをしたとき、
下地に使っている新聞紙が戦前(おそらく昭和10年前後)のものであったときは
本当に驚きました。

現役で使っている「昭和の遺産」は茶の間の扇風機です。
おそらく私が生まれる前からあるものと思われます。
製造後約40年は経過しているにもかかわらず、
普通に使えるところがすごいと思います。
ただしタイマーはついていません。

ハイビジョンの日 (今日のテーマ)

BlogPet 今日のテーマ ハイビジョンの日
「あなたのうちはハイビジョンテレビですか?」
わが家にはテレビが4台ありまして、
そのうちの1台(父の部屋のテレビ)は地上デジタル対応ハイビジョンテレビです。
父のテレビはBSデジタルも視聴できます。
以前はWOWOWにも加入していたのですが、
最近はほとんど見ていないので、やめました。
 
母の部屋のテレビはBSチューナー内蔵型ワイドテレビですが、
BSには接続していないため、地上波しか見ることが出来ません。
以前はBSの番組(映画・宝塚歌劇など)よく録画してもらっていたのですが、
最近はほとんど録画してもらうことはありません。
ちなみに父の部屋にはDVDデッキ、母の部屋にはビデオデッキがあります。
 
私の寝室(かつて祖母の部屋)には小型のブラウン管テレビがあります。
現在母の部屋においてあるテレビは祖母用に買ったのですが、
あまりに大きすぎるということで、母の部屋に置くことにし、
祖母には小さめのテレビを買った次第です。
こちらはステレオ対応ではないので音響はいまひとつですが、
普通にテレビを見るならこのくらいがちょうどいいと思います。
 
茶の間のテレビは一番古く20世紀の遺産(笑)です。
10年ほど前までわが家ではガチャガチャチャンネルを回す方式のテレビを茶の間で使っていました。
そういうテレビを現役で使っていると話すと人に驚かれたものです。
 
うちでは2010年地上デジタル放送が終了するまで、
あくまでもアナログテレビを使い続けると母と話しています。(父は例外)

地理・地名がマイブーム

先日まで古代エジプト文明がマイブームだったのですが、
東京から帰ってきた後、すっかりエジプト熱が冷めてしまいました。
(いつ再燃するかは不明です)

現在のマイブームは「地理・地名」です。
これも周期的に訪れるマイブームで、
地図を眺めたり、地名関連の本を読んだり、
場合によってはガイドブックや時刻表、鉄道路線図を見ながら
仮想旅行を楽しんだりするのです。

高校生の頃クラブ活動(部活動ではない)で「旅行研究クラブ」というのに入っていて、
時刻表を見ながら旅行の計画を立てるということをしていました。
その頃から2004年にPCを購入するまで、
旅行に行くとなれば分厚いJTB時刻表を買ってきて調べていました。

今愛読している本は
駅名で読む江戸・東京
続 駅名で読む江戸・東京
住所と地名の大研究
地名の社会学
えっ?本当?!地図に隠れた日本の謎
などです。読みふけって深夜になることもしばしばです。

地理・地名関連のホームページも面白いものが結構あるので
そういったところもたびたびのぞいています。

満月


ウォッツ ディアナとエンディミオン


純潔の女神として知られる月の女神ディアナの恋した相手は
美貌の羊飼いの青年エンディミオンでした。
不老不死を願ったエンディミオンは永遠の眠りを与えられ、
ディアナは夜ごと彼のもとを訪れ抱擁します。

永遠に若く美しいまま眠り続けるエンディミオンは「永遠の美」の象徴とされ、
多くの芸術家にイマジネーションを与えています。

ウォッツの作品ではディアナはまるで月そのもののように描かれ、
眠るエンディミオンに寄り添おうとしています。
あたかも地上に満月が降りてきたかのような情景を作り出しています。
数ある『ディアナとエンディミオン』を描いた作品の中でも
とりわけ神秘的で魅力的な作品だと思います。

「ミレイ展」「ウィーン美術史美術館展」の感想がまだなのですが、
本日「中秋の名月」につき、こちらの作品をご紹介しました。

フェルメール展 その2

今回のフェルメール展では7点のフェルメール作品が出展されています。
当初の予定では『絵画芸術』(ウィーン美術史美術館)も展示されることになっていましたが、
作品保護のため展示中止となりました。
『絵画芸術』は以前の展覧会で見たことがあったのですが、
もう一度見てみたいと思っていた作品だったので、その点は残念です。


『マリアとマルタの家のキリスト』

フェルメール初期の宗教画で、
カラヴァッジョを初めとするイタリア・バロックの影響を受けた作品です。
後の風俗画と比較すると人物が画面いっぱいに描かれ、
背景も曖昧な表現になっています。
色彩の美しさに後のフェルメール絵画の片鱗を感じます。


『ディアナとニンフたち』

フェルメールの描いた神話画で現存する唯一のものであるとされていますが、
フェルメール作品ではないと考えている研究者もいます。
かつて背景は青空になっていましたが、
修復によりもとの黒っぽい色に戻されています。


『小路』

一度実物を見てみたかった作品の一つです。
道端で遊ぶ子供や家の中で裁縫(編み物?)をする女性など
当時の庶民の日常生活が営まれている空間でありながら、
なんとなく異世界を思わせる不思議な雰囲気を感じます。


『ワイングラスを持つ娘』

フェルメールの風俗画は複数の人物が描かれていても
あまり「人間ドラマ」を感じないものが多いのですが、
この作品に登場する人物は非常に人間的に思えます。
娘の赤い衣裳、青いテーブルクロス、市松模様の床など
色彩豊かで目に楽しい作品です。


『リュートを調弦する女』

こちらは2000年に大阪で開催されたフェルメール展でも展示された作品です。
『ワイングラスを持つ娘』とは対照的にほとんど色彩を感じさせず
窓から差し込むわずかな光によって陰影で表現された画面という印象です。
女が身につけているガウンの黄色が画面のアクセントとなっています。
この作品を見ていると画面からリュートの音色が聞こえてきそうな気がします。


『手紙を書く婦人と召使い』

当初の展示予定にはなかった特別出展作品です。
フェルメールは他にも「手紙を書く」女性像を描いていますが、
そちらに描かれた女性が画家や鑑賞者に視点を合わせているのに対し、
こちらに登場する女性は一心に手紙を書いており
日常を切り取ったスナップ写真のような雰囲気です。


『ヴァージナルの前に座る若い女』

近年「発見」されたフェルメール作品です。
単調な白壁だけの背景というのは他の作品と異なる印象ですが、
左側からかすかに差し込む光が窓の存在を暗示するようです。

会場の出口近くにはフェルメール全作品を実物大パネルで展示していました。
実際に全作品を一堂に集めることは不可能なので
こうした試みは面白いものだと思います。

何事(BlogPet)

さつきは何事は死亡するつもりだった?

*このエントリは、ブログペットの「さつき」が書きました。

フェルメール展 その1

9月5日にフェルメール展「光の天才画家とデルフトの巨匠たち」(東京都美術館)を見てきました。

今回の展覧会では7点のフェルメール作品を始めとして、
フェルメールと同時代に活躍したデルフトの画家たちの作品が紹介されています。

展覧会の構成は
●フェルメール以前のデルフトの画家
●フェルメールの作品
●フェルメール以後のデルフトの画家 のようになっていました。

最初に展示されていたのはデルフトの景観図や教会内の景観図です。
教会内の景観図は17世紀オランダで独自の発展を遂げた分野で
一見本物の教会そっくりに描かれていますが、
遠近法の操作や不要なものを構図から外すことによって
実際よりもより広々とした空間を作り出しています。
個人的に気になったのはいずれの作品にも教会内を走り回る犬が描かれていることです。
当時は犬も自由に教会へ入ることが出来たのかと思うと
どことなく微笑ましい気分になります。

デルフトの景観図といえばフェルメールも描いていますが、
他のデルフトの画家たちもそれぞれの視点で景観図を描いています。
フェルメールの作品ほどではありませんが、
いずれも空の面積が大きく取られ、
オランダという国が低地にあって
スカイラインに山や丘がほとんど入ってくることがないということが
よくわかります。

フェルメールより少し前にデルフトで活躍した画家がカレル・ファブリティウスです。


ファブリティウス 『自画像』

ファブリティウスはレンブラントの弟子の中でも最も才能ある人物の一人といわれます。
この作品もかつてはレンブラントのものと考えられていましたが、
現在ではファブリティウスの作品とされています。


ファブリティウス 『歩哨』

うなだれる姿の歩哨も印象的なのですが、
何より心に残るのが「忠実」を象徴する犬の姿です。
静かにたたずむ姿がどことなく昔懐かしい「ビクター犬」を思わせます。


ファブリティウス『楽器商のいるデルフトの眺望』

これは本の図版などでもよく見かける作品ですが、実物を見たのは初めてです。
もっと大きな作品を連想していたのですが、意外に小さな作品で驚きました。

ファブリティウスはデルフトで起こった火薬庫爆発事故で死亡し、
作品の多くもそのときに失われていますが、
残された数少ない作品はどれも質の高いものです。
今回ファブリティウスの作品をまとめて見る機会が出来て本当に良かったと思っています。


ピーテル・デ・ホーホ『訪問』

デ・ホーホはフェルメールとほぼ同時代にデルフトで活躍した画家です。
『訪問』も地図や絵画の掛けられた室内で談笑する男女というのは
フェルメールの多くの作品と共通するものですが、
フェルメールの作品がどちらかといえば構成や色彩を重視した「純粋絵画」という印象なのに対し、
デ・ホーホの作品は「人間ドラマを絵画化した」雰囲気がします。


ピーテル・デ・ホーホ『幼児に授乳する女性と子供と犬』

フェルメールの風俗画には子供は全く登場しませんが、
この作品を始めデ・ホーホの作品には数多くの子供が登場します。
「授乳」というきわめて人間的な姿を描いたところに
デ・ホーホが「人間」「生活」をどのような視点で見ていたのかということが
なんとなく伝わってくるように思えます。

この後フェルメールの7点の作品が紹介されているのですが、
そちらは次の記事にしたいと思います。

フェルメール後のデルフトの画家の作品も展示されていますが、
オランダ経済が不調になってきたこともあり、
同じような風俗画でもそれまでの作品とは微妙に雰囲気が変わってきています。
登場人物の身なりなどを見ても新しい時代が近づいてきていることを感じ取れます。

17世紀デルフトの画家たちの描くものには
煌びやかな作品はほとんどありませんが、
目を見張るものが数多くありました。
「神」のためではなく「人」のための芸術がそこにあるという印象です。

何もしなかった一日

今日・明日と仕事は休みなのですが、
洗濯・掃除の後はほとんど何もしないで一日を終えてしまいました。
午前中は母に頼まれた通販の申し込みをネットで行い、
夕食後は散歩に出たのですが、
そのほかはほとんどこれといったことはしていません。
ちなみに午後には昼寝をしていました。

散歩に出たとき、久しぶりに銭湯にでも行こうかと思い準備をしていたのですが、
途中で立ち寄った書店で買い物をしてしまい、所持金がわずかになってしまったため、
銭湯へは行かず帰宅しました。

たまには何もしないで一日を過ごすというのも心身を休めるために必要だと思います。

話は変わりますが、先日東京での展覧会ではミレイ展だけはどうしても図録が欲しくて買いました。
後はパンフレットと展示目録だけもらい、ポストカードを数点買っています。
家人から「図録購入禁止令」が出ているので、見つからないよう二階の自室にこっそり隠しています。