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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2008年09月の記事

フェルメール展 その2

今回のフェルメール展では7点のフェルメール作品が出展されています。
当初の予定では『絵画芸術』(ウィーン美術史美術館)も展示されることになっていましたが、
作品保護のため展示中止となりました。
『絵画芸術』は以前の展覧会で見たことがあったのですが、
もう一度見てみたいと思っていた作品だったので、その点は残念です。


『マリアとマルタの家のキリスト』

フェルメール初期の宗教画で、
カラヴァッジョを初めとするイタリア・バロックの影響を受けた作品です。
後の風俗画と比較すると人物が画面いっぱいに描かれ、
背景も曖昧な表現になっています。
色彩の美しさに後のフェルメール絵画の片鱗を感じます。


『ディアナとニンフたち』

フェルメールの描いた神話画で現存する唯一のものであるとされていますが、
フェルメール作品ではないと考えている研究者もいます。
かつて背景は青空になっていましたが、
修復によりもとの黒っぽい色に戻されています。


『小路』

一度実物を見てみたかった作品の一つです。
道端で遊ぶ子供や家の中で裁縫(編み物?)をする女性など
当時の庶民の日常生活が営まれている空間でありながら、
なんとなく異世界を思わせる不思議な雰囲気を感じます。


『ワイングラスを持つ娘』

フェルメールの風俗画は複数の人物が描かれていても
あまり「人間ドラマ」を感じないものが多いのですが、
この作品に登場する人物は非常に人間的に思えます。
娘の赤い衣裳、青いテーブルクロス、市松模様の床など
色彩豊かで目に楽しい作品です。


『リュートを調弦する女』

こちらは2000年に大阪で開催されたフェルメール展でも展示された作品です。
『ワイングラスを持つ娘』とは対照的にほとんど色彩を感じさせず
窓から差し込むわずかな光によって陰影で表現された画面という印象です。
女が身につけているガウンの黄色が画面のアクセントとなっています。
この作品を見ていると画面からリュートの音色が聞こえてきそうな気がします。


『手紙を書く婦人と召使い』

当初の展示予定にはなかった特別出展作品です。
フェルメールは他にも「手紙を書く」女性像を描いていますが、
そちらに描かれた女性が画家や鑑賞者に視点を合わせているのに対し、
こちらに登場する女性は一心に手紙を書いており
日常を切り取ったスナップ写真のような雰囲気です。


『ヴァージナルの前に座る若い女』

近年「発見」されたフェルメール作品です。
単調な白壁だけの背景というのは他の作品と異なる印象ですが、
左側からかすかに差し込む光が窓の存在を暗示するようです。

会場の出口近くにはフェルメール全作品を実物大パネルで展示していました。
実際に全作品を一堂に集めることは不可能なので
こうした試みは面白いものだと思います。
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*このエントリは、ブログペットの「さつき」が書きました。