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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2008年10月の記事

わが家に「馬」がやってきた

先日わが家に「馬」がやってきました。

もちろん本物の馬ではなくて
乗馬フィットネス機器「ジョーバ」です。

父が先日家電店の展示会で試乗して
どうしても買うということになってしまい、
狭い自宅の廊下を片付けて、そこへ設置することになりました。

父は毎日30分乗馬フィットネスに精を出しています。
私もここ数日毎日乗っています。
結構太ももや腰に効きます。
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大洲城


大洲城天守閣と高欄櫓です。

大洲城は明治期に取り壊されましたが、
平成に入ってから江戸時代の古絵図、天守雛形、
明治時代の古写真を参考にして復元工事が行われ、
2004年に完成しました。
天守雛形とは天守の木組模型で、
天守の構造を知るための重要な手がかりとなったものです。



大洲城天守閣は富山県井波町の宮大工と地元の大工たちにより、
伝統工法を用いて復元されました。
江戸時代に建てられた高欄櫓(重要文化財)と
平成の天守の組み合わせですが
全く違和感を感じさせません。
建物の中を歩くと
木の香漂う天守と古色に寂びた風情の櫓が
一つの建造物として一体化していることに驚かされます。



台所櫓(重要文化財)です。
天守への入口となっています。
天守内は復元工事の解説パネルや
江戸時代の大洲城建造の様子を表現したジオラマなどが展示されています。

天守は最上階まで登れるのですが、
最上階への階段は非常に急勾配で(ほとんど「はしご」状態)
私の場合上がったはいいが降りられなくなる危険があり、
猫ではないのでギャーギャー鳴いて助けを求めるわけにいかず、
最上階まで登るのはやめました。
それでも中層階からでも大洲市内を一望出来て、とても楽しめました。

改造したいなぁ(BlogPet)

きょうさつきは位置した?
でも、千露は桂離宮に公開したいなぁ。
でも、千露で対比されたみたい…
だけど、改造したいなぁ。

*このエントリは、ブログペットの「さつき」が書きました。

臥龍山荘

臥龍山荘は大洲市肱川流域随一の景勝地「臥龍淵」を臨む場所に建てられており、
臥龍院、知止庵、不老庵の三つの建物から構成されています。


(山荘の門へ続く石段)

現在の山荘は明治の貿易商河内寅次郎が10年かけて築いたもので、
桂離宮、修学院離宮などを参考に京都及び地元・大洲の大工が施工しました。

建物内は残念ながら撮影禁止でした。

霞月の間
玄関を入って最初の部屋です。
この部屋には珍しく二方向に床が設けられています。
床に丸窓が開けられ、隣の仏間の灯明が浮かび上がるようになっており、
この丸窓を月に見立て、床を横切る違い棚は雲霞に見立てられています。
壁や襖は薄鼠色にしつらわれて、襖の引き手は蝙蝠の形になっており、
部屋全体で薄暮を表現しています。
私が行った時間にはあまり陽射しが入っていなかったこともあって、
この「薄暮」の雰囲気を存分に味わうことが出来ました。
廊下は仙台松の一枚板で作られていますが、
板には均等に溝が引かれ、一見普通に何枚もの板を組み合わせて作ったように見えます。
霞月の間と壱是の間の濡縁の間には板戸がはめられています。
現在はガラスで保護されているのですが、
芭蕉と薔薇の絵が描かれた板戸です。
南国風味の芭蕉と洋風の薔薇というのは
純和風の空間に不思議なアクセントを与えています。

清吹の間
霞月の間から仏間を隔てた場所に位置し、
広い書院窓の上には神棚が設けられています。
夏を涼やかにするために天井(屋久杉と竹で出来ています)は高く、
欄間の透かし彫りも花筏、菊水など涼しげな題材が用いられています。
花筏の欄間は書院窓の上部を飾っていますが、
内側から障子紙が貼られ、ほのかに模様が浮かび上がる様子が幻想的です。

壱是の間
臥龍院の中で最も格式の高い書院座敷で、
随所に桂離宮の様式が取り入れられています。
畳を上げれば能舞台としても使用できるようになっています。
この部屋からは庭園をよく見渡すことが出来、
この日は私以外に見学者がいなかったため、
濡縁に腰掛けのんびりと庭園を眺めました。


庭園から眺めた壱是の間の濡縁
壁の丸窓は桂離宮の様式を模したものです。

知止庵
元は浴室であった建物を昭和24年に茶室に改造したものです。
「知止庵」の名の由来は大洲藩ゆかりの陽明学者中江藤樹の教えによるものです。

不老庵

臥龍淵を足元に臨む懸崖作りの庵です。
建物そのものを舟に見立て、
網代張りの天井に川面の月光を映すという趣向となっています。

不老庵の「捨て柱」です。
生きた槇の木が使われ、この木を基準に不老庵は建てられました。
この木は不老庵が建てられて以来朽ちもせず伸びもせず、
建築当初と全く同じ様子で生えているそうです。

不老庵から臨む肱川の流れです。
まさに「絶景」と呼ぶのにふさわしい風景とはこのことだと感じます。
この日は天気もよく誰もいない不老庵でしばしくつろぎのひと時を過ごしました。
個人的に臥龍山荘でどの部屋が一番好きかと聞かれれば
迷わず不老庵をあげます。
余分な装飾を一切排除して、自然の造形美を満喫できるという感じがします。
そして何よりゆったりとした気持ちになれる場所だと思います。

今回他に見学者のいない時間帯であったため、
静謐な侘び寂びの世界を存分に味わうことが出来ました。

猫のお嬢さん


♪チュウチュウチュチュ 
猫のお嬢さん おヒゲがとっても似合うよ
刺激的さ クラクラきちゃう~♪

なんだか季節はずれな歌で始まってしまいましたが、
わが家ではさっちゃんのことを「お嬢さん」「お嬢」としばしば呼んでいるので、
「猫のお嬢さん」なのです。

携帯を買い換えて2ヶ月になりますが、
ようやく今日さっちゃんの写真を撮ることが出来ました。



猫ストラップをさっちゃんの側に並べて撮ってみました。
さっちゃんは人間で言えば50歳近いはずなのですが、
私にとってはいつまでも「可愛いお嬢さん」です。 

お殿様公園

大洲城三の丸跡にある「お殿様公園」には
大洲城三の丸南隅櫓(国指定重要文化財)と
旧加藤家住宅主屋(国登録有形文化財)の二つの建物があります。



旧加藤家住宅はかつての大洲藩主の加藤家が大正14年に建築したものです。
2階の窓にはガラス障子が用いられた開放的なつくりとなっています。
他にも随所に旧大名家の住宅らしい格調高い特徴が見られます。



写真に見える玄関は「主玄関」で、主人と客人が使用したものです。
この左横に「内玄関」があり、
そちらは家族が使用したと考えられています。
この建物は保存のため内部に立ち入ることが出来ないのですが、
置かれてあったパンフレットに内部の見取り図と写真が掲載されています。
伝統的な和風住宅の様式の中に
台所や洗面所などは当時の最先端のものを取り入れ、
また2階では客人用の座敷と家族用の部屋が廊下を隔てて分けられるなど
それまでの伝統的な建築にはあまり見られない形が導入されていることがよくわかります。

2007年に国の有形文化財に登録され、
その際公園として整備され、「お殿様公園」の愛称で呼ばれることとなりました。



昭和52年公開の映画「男はつらいよ―寅次郎と殿様」では
殿様の屋敷として登場しています。

内部空間を見ることが出来ないのはとても残念ですが、
外から眺めているだけでも存分に楽しむことが出来ました。

伊予の小京都

先日大洲市へ行ってきました。



「おはなはん通り」です。
NHKの連続テレビ小説「おはなはん」の舞台となった場所です。





おはなはん通りの一角にある旧武家屋敷の吉元邸です。
現在は郷土料理店となっており、
座敷で庭を眺めながら食事が出来ます。
ちなみに私もここで月替わりの弁当を頂きました。
(残念ながら弁当の写真は上手く取れませんでした。)
こういう非日常の空間での食事というのは実に心躍るものです。



おおず赤煉瓦館に咲いていた一重の薔薇です。



街角で見かけた家です。
観光施設ではない普通の家にも心ときめく建物が数々あります。

臥龍山荘や大洲城などへも行ったのですが、
そちらについては後日改めて記事にしたいと思います。

現代日本画名品展(BlogPet)

千露の「現代日本画名品展」のまねしてかいてみるね

現代日本画的なボディが、猫の姿を成してしまいました肉体を成しています。
黒猫ですが美しい翡翠色に包まれ鮮やかな毛並み、何度見た黒猫も花瓶になってください)はほぼ等身大聖堂を見つめる緑の大でじっと凝視して釘付けに◆文化勲章受賞作家を中心と右側の美しさにばかりに包まれ、瞳がとても綺麗ですが行ってください)はほぼ等身大聖堂を中心とたった耳とずっしりしても等身大で描かれます)は実に写実的な様式美で細身の日本画作品など日本画的な作品ですがした牡丹や構成の体躯とたった耳とたった耳としっぽからやや左寄りに◆八幡浜市民ギャラリー北澤美術館が絶妙な毛並み、抽象的にばかり目が美しい翡翠色に活けられた重みと同じサファイアブルーのです。
黒猫はほぼ等身大ではビロードの姿は二匹の対比がしたのセキ美術館で手足や薔薇、瞳で見て釘付けに納まるようなヒゲ…どれを楽しむことが美しい作品です。
撫でるとたった耳としっぽからシャム猫に関する感想で見たのですが、古寺や鼻先はほぼ等身大聖堂を蝶とどうしてもそちらに納まるような猫はほぼ等身大聖堂を蝶を見つめる緑の如く、何度見た!!
山口華秋晴一目が行っているの前足と長いしっぽからシャム猫に関する感想で手足や聖堂を見つめる緑の血が日本画名品展◆八幡浜市民ギャラリー北澤美術館が所蔵すると柔らかなバランスです。

*このエントリは、ブログペットの「さつき」が書きました。

現代日本画名品展

現代日本画名品展◆文化勲章受賞作家を中心に◆ 八幡浜市民ギャラリー

北澤美術館が所蔵する日本画作品35点と
セキ美術館所蔵の日本画5点による展覧会が開催されています。


東山魁夷 緑のハイデルベルグ
全体が美しい翡翠色に包まれたドイツの古都ハイデルベルグ風景です。
東山魁夷の描き出す翠の情景は独特の輝きを放つようです。

東山魁夷 晩鐘
ドイツ フライブルクの大聖堂を中心とした風景です。
この絵は10年ほど前に一度見たことがあったのですが、
何度見ても画面の透明感や構成の美しさに心惹かれます。

山口華楊 秋晴
一目見て釘付けになった作品です。
中央からやや左寄りに描かれた黒猫と
右側の柿の枝の対比が絶妙なバランスです。
黒猫はほぼ等身大で描かれ、
しなやかで細身の体躯と長いしっぽから
シャム猫の血が入っているのでは?と感じました。
おそらく撫でるとすべすべと肌触りよく、
抱っこすると柔らかなボディがすんなり手に納まるような気がします。
こちらを見つめる緑の瞳がとても綺麗です。

加山又造 (リンク先をスクロールしてください)
以前松山のセキ美術館で見たのですが、
何度見ても飽きることのない作品です。
こちらの猫(ヒマラヤンと思われます)は二匹の青い蝶を
蝶と同じサファイアブルーの瞳でじっと凝視しています。
猫の姿は実に写実的に描かれているのですが、
瞳だけが日本画的な様式美で描かれ鮮やかなコントラストを成しています。
この猫も等身大で描かれています。
流れるような毛並み、存在感たっぷりの前足としっぽ、
ピンとたった耳と立派なヒゲ…どれをとっても大変魅力的な猫です。
撫でるとつややかで手足や鼻先はビロードの如く、
そして抱っこするとずっしりした重みとしっかり詰まった肉体を感じ取れそうです。

他にも花瓶に活けられた牡丹や薔薇、雛罌粟を描いた美しい作品、
古寺や聖堂を描いた作品、抽象的な作品など
日本画の持つ様々な姿を楽しむことが出来ました。

展覧会の感想であるにもかかわらず、
猫に関する感想ばかりになってしまいました。
猫が登場するとどうしてもそちらにばかり目が行ってしまうようです。

女優の肖像vol.4―ジャンヌ・サマリー


ルノワール ジャンヌ・サマリー 1877


ジャンヌ・サマリーはコメディー・フランセーズの専属女優で、
1870年代当時ルノワールのお気に入りのモデルの一人でした。

ルノワールのアトリエとジャンヌの実家はわずか200mの距離で、
ルノワールはジャンヌの家に足しげく通い10点もの作品を描きました。
上の作品はジャンヌをモデルにしたものの中で最も有名なもので、
ストロベリー・ブロンドの髪と薔薇色の頬、
ふくよかで生き生きとした彼女の魅力を最大限に描き出しています。
本で実際のジャンヌの写真を見たのですが、
夢見るような眼差しとふっくらとした頬がチャーミングな女性だったようです。



こちらはドレスアップした姿ではなく、普段着のジャンヌのようです。
ルノワールはコメディー・フランセーズの劇が好きではなく、
純粋にモデルとしてのジャンヌの魅力にひかれて
彼女を何度も描いたといわれています。



夜会服に身を包んだジャンヌの全身像です。
ジャンヌ・サマリーは当時の大スターで、
彼女が結婚したときには、新聞に大きく取り上げられるほどでした。
(相手は美男で富豪の息子でした)
そのような彼女の肖像を描くことは
ルノワールの名声を高めることに大きく寄与したとされています。

結婚後3人の子供に恵まれたジャンヌ・サマリーでしたが、
1890年に腸チフスのため33歳の若さで亡くなりました。
葬儀には2000人以上が参列したそうです。

ルノワール描くジャンヌ・サマリーは
まさに「幸福」を絵にしたような健やかな美しさに満ちています。
若くしてこの世を去ることになるジャンヌですが、
彼女の短くも幸せな人生がルノワールの画面に凝縮されているようです。