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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2009年03月の記事

Saint Sebastian vol.1


モロー 聖セバスティアヌスと天使 1876頃

セバスティアヌスは3世紀ローマの軍人で皇帝の親衛隊の士官でしたが
当時禁教であったキリスト教に帰依していました。
そのことが皇帝に露見し処刑されることなり、矢を射掛けられますが、
放置されていた彼のもとに通りかかった女性たちに介抱されて一命を取り留めます。
そうして再び皇帝の前に現れたのですが、棍棒で撲殺されて殉教します。
セバスティアヌスは弓矢で命を落としたのではありませんが、
彼の「殉教」には矢が欠かせないものとなっています。

モローの描くセバスティアヌスも体を縛り付けられ、足に矢が刺さった姿で表されています。
聖人の姿は伝統を踏襲したものですが、
彼の背後の翼を広げた天使や血の滴る十字架はモロー独自の表現です。
セバスティアヌスに顔を寄せる天使の様子は
モローが数多く描いた「詩人に霊感を与える天使」を思わせます。

ルネサンス以来数多くの画家が聖セバスティアヌスを描いています。
その中には単なる殉教者としてだけではない意味合いも孕んだものも存在します。
今回そういったセバスティアヌス像について取り上げてみたいと思います。


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