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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2009年10月の記事

聖なる横顔


カルロ・ドルチ 受胎告知 天使 1653-55頃



カルロ・ドルチ 受胎告知 聖母 1653-55頃


先月まで京都で開催されていた「ルーヴル美術館展―17世紀ヨーロッパ絵画」にて展示されていた作品で最も印象に残ったものです。

厳かに神の意思を伝える天使と無言のうちにそれを受け入れる乙女。
一切の道具立てを排し、表情と手の仕草のみで聖なる瞬間を描き出しています。
見ているだけで敬虔な祈りの世界に導かれるような心地です。

カルロ・ドルチは16世紀イタリアの画家です。
16世紀イタリア画壇といえば華麗で激情的なバロック様式全盛でしたが、
ドルチの描く作品はこちらに見るように静謐で端正なものです。

今回の展覧会にはフェルメール『レースを編む女』や
ジョルジュ・ド・ラトゥール『大工ヨセフ』などをを見るのが目的で行ったのですが、
ドルチの描く大天使ガブリエルとマリアの美しく気品ある表情に心奪われてしまいました。
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