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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

2010年03月の記事

高橋真琴の夢とロマン展

高橋真琴の夢とロマン展―少女たちの瞳が輝く時―
2月3日~2月21日 美術館「えき」KYOTO

先日の旅行で京都へ到着して最初に見た展覧会です。

高橋真琴の初期の漫画作品から、昭和40年代から50年代にかけての挿絵
近年の個展用の作品までが時代を追って展示されていました。

昭和30年代の漫画作品のカラー原稿も展示されていました。
バレエ漫画『プチ・ラ』のエジプト公演のシーンで、
古代風の衣裳を着たエジプトの少女がとても魅力的でした。
当時の絵柄は昭和40年代以降とは若干異なる気がします。
絵の美しさは申し分ないのですが、
バレエ漫画として見るには絵に動きを感じませんでした。
最も当時の少女漫画はまだ未発達の分野だったため
全体にこのようだったのかもしれません。

昭和40年代以降漫画からイラストに仕事の重点を移し
雑誌の表紙、口絵などを手がけるようになります。
私が「高橋真琴」の作品としてイメージするのはそれらの作品です。
「マーガレット」などの少女雑誌でも活躍していますが、
私の場合「幼稚園」「小学○年生」などの雑誌で見た記憶が残っています。
残念ながら具体的にどんなものを持っていたか覚えていないのですが、
文房具やハンカチ、バッグなどのグッズも子供の頃一つ二つは持っていたと思います。

高橋真琴の原画を見たのは今回が初めてなのですが、
印刷では味わえない色彩の瑞々しい美しさを感じました。
数は少ないのですがモノクロの原画もありました。
その中に牛若丸(義経)やローエングリンといった男性メインの作品があったのが印象に残っています。
そして花や小動物の丹念なデッサンも展示されていました。
特にうさぎの愛らしさにただただ見惚れてしまいました。

平成に入ってからは挿絵ではなく独立した作品としてのイラストを主に描いています。
人魚姫なども絵本用に描かれた単に愛らしい姿とは異なり、
少女の初々しさを持ちながらも大人の女性としての魅力を兼ね備えた姿で描かれています。
哀しき「宿命の女」オンディーヌも実に魅力的でした。

高橋真琴の描く少女はあくまでも可憐で清楚な少女たちですが、
この華麗なタッチで「サロメ」のような毒を持つ少女を描いたとしたら
一体どんな雰囲気になるのだろうと想像してしまいました。

私は「乙女」とは程遠い人間ですが
この展覧会場にいる間ずっと「乙女」の気分に浸っていました。
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