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美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

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アール・デコの館 東京都庭園美術館建物公開

アール・デコの館 東京都庭園美術館建物公開 10月6日~10月31日

東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)の建物公開へ行ってきました。
庭園美術館はその存在を知ってから是非一度行ってみたいと思っていた
私にとって憧れの場所の一つです。


正門を入り木立を抜けると1930年代モダニズム建築らしい簡素な外観の建物が見えてきます。
二階の丸くなった出窓部分がわずかに装飾性を醸し出しています。


玄関を入るとまず出迎えてくれるのがルネ・ラリックによるガラスの扉レリーフです。
よく写真では見かけますが、実物は実に繊細優美でいつまで眺めていても飽きる事がありません。

一階は接客やセレモニーに使われた「御殿廻り」と
使用人たちのスペースである「臣下廻り」からなっていました。
御殿廻りの主な客室はフランスの画家・デザイナー、アンリ・ラパンが内装を手がけました。
ラパンは1925年に開催されたアール・デコ博覧会において
フランス大使館パヴィリオンの大広間・食堂をはじめ、
多くのパヴィリオンのデザイン・装飾を行っています。

玄関ホールのモザイクタイルです。
こちらはアール・デコ博覧会のパヴィリオンを参考にしてデザインされたものです。


玄関脇にある第一応接室です。
来客はまずこの部屋に通されました。

大広間から大客室、次室。次室からさらに小客室につながっています。


大広間を飾るイヴァン=レオン・ブランショ作の大理石レリーフ《戯れる子供たち》です。
「子供」というよりも「少年」と呼ぶほうがふさわしい年齢の男子たちが戯れる牧歌的な情景が描かれています。

次室には庭園美術館の象徴とも言える香水塔があるのですが
残念ながら逆光になってしまって綺麗に写真が撮れませんでした。

小客室は森と小川が描かれた壁画に囲まれた落ち着いた雰囲気の空間です。

小客室の暖炉の上に置かれたロイヤルコペンハーゲン社製の三羽のペンギンです。
愛らしい姿で今回の展示作品の中でも人気のものの一つでした。


大食堂の壁画を手がけたのはアンリ・ラパンです。
暖かみのある色彩で描かれた風景や静物は食堂を飾るのにふさわしいものといえます。

大食堂のシャンデリアもラリックによるものです。
非常にモダンで現代的な雰囲気です。


二階へ続く第一階段の装飾です。

二階は朝香宮一家の生活の場として使用されました。
殿下居間・書斎はアンリ・ラパンが内装を手がけ、
それ以外の部屋は宮内省内匠寮の技師がデザインした和製アール・デコです。


書斎は部屋の壁に飾り棚が配され、八角形に見えるつくりになっています。


殿下寝室と妃殿下寝室を挟んで位置する第一浴室です。
薄緑色の大理石が一面に使用され重厚な雰囲気です。
浴槽・洗面台・シャワーなど当時の最新鋭の設備は外国から輸入されたものです。


第二階段踊り場の照明は色とりどりのガラスで作られた多面体で
点灯すると天井をカラフルに彩ります。
こちらは宮内省内匠寮工務課によるもので、
和製アール・デコの名品といえるでしょう。

二階のベランダ「北の間」は夏場涼をとるために使われた部屋です。
北側にあるため直射日光は入らず、柔らかな光に包まれていました。
この部屋にはラリックのガラス器が数点展示されていました。

三階にはウィンターガーデンがあります。
夏場に涼めるように作られた二階の北の間に対して温室として設計されました。

床面と一部壁面の市松模様が大変モダンな印象を演出しています。

アール・デコといえば「曲線美」のアール・ヌーヴォーに対して
「直線的」「人工的」な印象がこれまであったのですが、
こちらの装飾を見ていると、植物や魚、昆虫といったモチーフや
流れるようなモチーフなど、様々な魅力を持つことが分かりました。
庭園美術館を一言で言い表すならば「アール・デコの宝石箱」とでもいえるのではないかと思います。
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