Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

和歌を愛でる

コレクション展 和歌を愛でる 1月9日~2月16日 根津美術館

根津美術館館蔵品より和歌にちなんだ名品30件あまりを展示するコレクション展です。

和歌を詠む
飛鳥井雅経、足利義政などが実際に歌を詠み書き付けた懐紙や短冊を展示しています。
私は崩し字は一切読めないのが残念なのですが、
遠い歴史上の人物を身近に感じることのできるものだと思います。

和歌を書写する
古今和歌集、後撰和歌集、和漢朗詠集などに収められた和歌の写本の断簡の展示。
すべて平安時代に書かれたもので、
それらの和歌がその時代すでに古典として愛好されていたことがわかります。

和歌を描く―歌仙絵と歌絵―
常盤山文庫蔵の柿本人麿像など歌人の肖像と和歌の情景を描いた絵画の展示。
他の歌仙像と比較すると人麿像の異質さが際立つように思えます。

ここで一番見ごたえがあったのは《扇面歌意画巻》です。
和歌100首とそれらの歌を連想させる扇面画を100描いたもので、100面すべて展示されていました。
「あし引の 山鳥の尾の しだりをの ながながし夜を ひとりかもねむ」には山鳥の絵、
「田子の浦に うち出でてみれば 白妙の ふじのたかねに 雪はふりつつ」には浜辺から眺める富士山、
「から衣 きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ」には八つ橋と杜若、
「もののふの 矢並みつくろふ 籠手の上に 霰たばしる 那須の篠原」には扇の的を狙う那須与一、
(私が分かったのはこの4首のみでした)
他にも花鳥風月や日々の情景など様々な和歌の世界が描かれていました。

和歌を描く―名所絵―
《吉野龍田図屏風》
会場内で圧倒的な迫力をもって迫ってきた作品です。
一面に描かれた桜の木は吉野山、対幅に描かれた楓の木は龍田川を表し、
それぞれの枝に春の歌・秋の歌を書き付けた短冊がつるされています。
短冊が翻っている様子など、本当に木につるされているような趣です。
《武蔵野図屏風》
武蔵野の日の入りと月の出がシンプルな構図の元描かれた屏風です。
万葉集の東歌が詠まれたころの武蔵野とはこのようなところだったのかと感じさせられます。

和歌を名づける
和歌にちなんだ銘をつけられた茶碗・茶入の展示です。

和歌を読み取る
一見する単なる装飾ですが、絵や文字で和歌が刻まれた硯箱です。
これらはただ見ても美しいものなのですが、知識があればもっと楽しめるのだろうと思いました。


私と和歌の出会いは小学校高学年の頃の「かるたクラブ」における小倉百人一首に始まります。
もともと歴史好きなこともあり興味は保ち続けていたのですが、
大学生以降は西洋美術(特に世紀末象徴主義芸術)との出会いもあって、和歌とは疎遠になっていました。

ここ1~2年、和歌への興味が徐々に深まってきて、少しずつ本なども読んだりしていますが、
まだまだ付け焼刃の知識しかありません。

今回東京行きを決めたのはラファエル前派展とザ・ビューティフル展の開催によるところが大きいのですが、
それに伴い他に何を見に行こうか考えた時に最初に目に入ったのがこちらの展覧会でした。
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