Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

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Kawaii日本美術

Kawaii日本美術 ―若冲・栖鳳・松園から熊谷守一まで― 1月3日~3月2日 山種美術館

「Kawaii(かわいい)」は日本文化を代表する美意識として今や国際的に広まっています。
この展覧会では江戸時代から現代にいたる「Kawaii」ものたちを美術作品を通して紹介しています。

第1章 描かれた子供 ―人物の中のKawaii

伝 長沢芦雪 《唐子遊び図》
個人的には唐子には不気味さを感じてあまり好きではないのですが、
芦雪の唐子は本当に生きた子供らしい可愛らしさを感じます。
以前に芦雪の唐子を見たときに、
初めてかわいい唐子を見たと感じました。

柴田是真 《山姥と金太郎図》
金太郎だけではなくユーモラスな雰囲気の山姥にも可愛らしさを感じました。

川端龍子 《百子図》
戦後インドから象がやってきて喜ぶ子供たちの姿が生き生きと描かれていて
見るからに「かわいい」作品だと思います。

関山御鳥 《琉球子女図》
色鮮やかな琉装の少女たちの姿。
あどけなさの残る降ろした髪の少女に対し、
髪を結い上げた少女には大人への一歩を歩み始め
「かわいい」だけの時代を卒業しようとしている趣を感じます。


第2章 生き物大集合 -動物の中のKawaii

伊藤若冲 《樹花鳥獣図屏風》
江戸時代の作品とは思えないようなモダンで斬新なデザイン。
(デジタル的ともいえます)
個性的な動物たちはとても「かわいく」魅力的です。

川合玉堂 《猫》
耳をピンと立て、前足(私は手と言ってしまうのですが)をちょっと前に出し
いたずらっ子のような眼差しの猫は一言で言って「かわいい」です。
この作品のポストカードが欲しかったのですがなかったので大変残念です。

奥村土牛 《兎》
白黒の兎の丸いフォルムと一輪の雛罌粟が実に愛らしいです。

竹内栖鳳 《みヽづく》
みみずくのふわふわとしたかわいさがラフなタッチで表されていて
とても味わい深いです。

山種美術館で竹内栖鳳といえば《班猫》ですが、
この展覧会には展示されていませんでした。
一度実物を見てみたい絵画作品なので残念でしたが、
《班猫》は「Kawaii」というより
"Beautiful" "Elegant" "Noble"という形容詞のほうが似合いそうなので
次の機会を待つことにします。

《雀の小藤太絵巻》
擬人化された雀の姿がユーモラスでかわいい作品です。
出家した雀が頭を丸めていないのに思わず突っ込みたくなりました。

柴田是真《墨林筆哥》
枯葉の琵琶を弾き語るカエルの大将とそれに聞き入るカエルたちが
何とも言えない面白さを醸し出しています。


第3章 小さい・ほのぼの・ユーモラス -Kawaiiってなに?

伊藤若冲《伏見人形図》
若冲の色彩画といえば極彩色の非常に濃い画風を想像しますが
こちらは淡い色合いと柔らかな描線で描かれたほのぼのとして愛らしい作品です。
今まで若冲の色彩画は苦手だったのですが、
これは好きだなと素直に感じました。

川﨑小虎《伝説中将姫》
奈良の当麻寺に伝わる伝説の姫君を描いた作品。
蓮の花咲く黄金の背景は極楽浄土のようで、
白を基調に描かれた姫と侍女たちはすでに浮世の住人ではないように思えます。
これは今の言葉の「かわいい」というよりも
古語の「うつくしき」という言葉のほうがふさわしいと思います。


「かわいい」ものの数々をひたすら愛でるだけでもとても楽しいのですが、
「かわいい」の奥に秘められた面白さ・巧みさ・儚さ・強さ
そういったものを感じ取ることができるようになりたいと思います。
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