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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

回顧2015年の展覧会

2015年は5月に東京、11月に京都へ展覧会を見に行きました。

和歌と絵画
 五島美術館 4月4日~5月10日
五島美術館の館蔵品より和歌に関する書画を展観。
私は書については全くの素人で、どのように鑑賞すればよいかわからないのですが、
字形の面白さ、料紙の美しさを見ていました。
同時に開催されていた源氏物語絵巻はぜひ一度見てみたいと思っていたもので、
繊細な描写に心惹かれました。
また復元模写の鮮やかな色彩に往年の絵巻はこのようなものであったのかということを実感できました。

燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密
 根津美術館 4月18日~5月17日
尾形光琳300年忌を記念して開催された展覧会。
国宝『燕子花図屏風』『紅白梅図屏風』が56年ぶりに同時展示されました。
高度にデザイン化された燕子花によって「伊勢物語」の一場面を表現した『燕子花図屏風』、
光琳デザインの到達点といえる『紅白梅図屏風』の二つを見比べることができるとてもよい機会が持てました。

ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美
 Bunkamura ザ・ミュージアム 3月21日~6月28日
ボッティチェリ作品17点(工房作など含む)を中心にフィレンツェのルネサンスについて展観。
フィレンツェのルネサンスは金融業によって生み出された富によって育まれた美であることがよく理解できる内容でした。

よみがえるバロックの画家 グエルチーノ展
 国立西洋美術館 3月3日~5月31日
イタリア・バロック美術を代表する画家グエルチーノの国内初の回顧展。
今まで名前しか聞いたことがなかったのですが、(作品を意識して見たことがなかった)
数々の大作に圧倒され、バロック芸術の真髄に少しは触れることができたように思えます。

ワシントン・ナショナル・ギャラリー展
 三菱一号館美術館 2月7日~5月24日
ワシントン・ナショナル・ギャラリーの印象派コレクションよりテーマ別に展示。
これまでに見たことのある作品も含まれていましたが、
19世紀の建築を再現した空間で鑑賞する19世紀絵画というのは格別な味わいでした。

フェルメールとレンブラント 世界劇場の女性
 京都市美術館 10月24日~2016年1月5日
感想はこちら
「世界劇場の女性」という副題は京都展独自のものということを見に行ったあとで知りました。

琳派イメージ展 
 京都国立近代美術館 10月9日~11月23日
琳派400年を記念し、琳派の影響を受け近代~現代の作家たちが生み出した作品を紹介。
一見して琳派オマージュとわかるものから、これも琳派の影響を受けたものなのかという意外なものまであり、
琳派がそれ以降の日本美術に与えた影響の大きさがわかりました。

MIHO MUSEUM所蔵 琳派のやきもの 乾山
 細見美術館 9月19日~11月23日
琳派400年記念祭の一環として開催された展覧会。
尾形乾山の様々なやきものが陳列されていましたが、
特に興味深かったのが実際に乾山の器に料理を盛り付けた様子の写真です。
これらの器が観賞用ではなく、実用品として作られたということがよくわかるものでした。

琳派 京を彩る
 京都国立博物館 10月10日~11月23日
感想はこちら

私はもともと西洋美術史専攻で(特に好きなのが世紀末象徴主義やラファエル前派。初期ルネサンスも好き)
以前は見に行く展覧会といえばほとんどが西洋美術の展覧会でした。
今でももちろん西洋美術は好きですが、ここ数年日本美術への興味が強くなっています。
今年は琳派400年ということもあって、琳派関連の展覧会へ多く行きました。
これまであまり知らなかったことを一つ一つ知っていくのはとても楽しいことで、
展覧会を見る楽しみがまた一つ増えたような気がします。
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