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Windflowers

美術・猫・本など興味ある事柄や日々の徒然を綴るブログです。

イタリア美術とナポレオン―心に残った作品

愛媛県美術館で開催されていた「イタリア美術とナポレオン」ですが、
7月7日に終了しました。

大変遅くなってしまったのですが、印象に残った作品をいくつか取り上げてみたいと思います。



ボッティチェリ『聖母子と天使』
今回の目玉展示の作品です。
ボッティチェリがフィリッポ・リッピ門下で修行していた時代の作品とされています。
聖母マリアの額を広くし複雑に結い上げた髪型は
当時のフィレンツェで流行したものです。
当時の貴婦人さながらの姿の聖母と量感ある肉体の幼子、
そして幼子を支える天使の姿は
リッピの代表作『聖母子と二天使』に通じるものがあります。
ボッティチェリの天使といえば『マニフィカトの聖母』などに描かれた
少女漫画の主人公もかくやとばかりの美少年を思い浮かべますが、
この作品では素朴で愛らしい姿に描かれています。



ジョヴァンニ・ベッリーニ『聖母子』
ベッリーニはヴェネツィアのルネサンス絵画を確立した画家として知られています。
聖母子像はベッリーニが多く描いた画題で、
美しい田園風景のもと聖母子を描いたものもあります。
こちらの作品は金地の背景や聖母の衣裳など
東方のイコンの影響を色濃く残していますが、
細やかな情愛を感じさせる表情や柔らかそうな肌の風合いなど
ルネサンスならではの表現も見られます。



ルカ・ジョルダーノ『聖セバスティアヌスの殉教』

イタリア・バロックの画家の作品です。
『聖セバスティアヌスの殉教』は多くの画家によって描かれていますが
この作品では聖人に刺さった矢の数は少なく、血も描かれていません。
それでもセバスティアヌスの苦悶が非常に伝わってくる作品です。
暗闇に浮かび上がる反自然的な色合いの肉体からは
彼がすでに俗世の人間ではなく神秘的な存在であることが伝わってくるようです。



フェリックス・ジーム『コンスタンティノープルの景観』
景観図(ヴェドゥータ)は18世紀のヴェネツィアにて非常に流行したものです。
多くはヴェネツィアの景観を描いたものですが、
この作品に描かれているのはコンスタンティノープル(イスタンブール)です。
モスクのドームやミナレットが描かれている場所を物語っていますが、
それよりも船や海、何より大気の存在感の大きな作品です。



フランチェスコ・ノレッティ『トルコ絨毯と壁布のある静物』
17世紀には静物画が絵画の一ジャンルとして確立され数多く描かれました。
この作品は画面の右半分を占める赤い壁布と左下のトルコ絨毯の重厚さが印象に残ります。
実際の作品を見るとまるで本物のトルコ絨毯をはめ込んでいるように見えました。
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